精神保健福祉士国家試験 / 第28回 過去問と解説

第28回精神保健福祉士国家試験 午前 問67

科目: ソーシャルワークの基盤と専門職

次の記述のうち,多文化ソーシャルワーク(Multicultural Social Work)について著したスー(Sue, D.W.)による言説として,最も適切なものを1つ選びなさい。
  1. 1文化的コンピテンス(Cultural Competence)を「ソーシャルワーカーの最適な発達を最大限に促したり,そのための環境を創出する教育的能力」と捉えた。
  2. 2マイクロアグレッション(Microaggression)を「不特定多数の者に対して突発的に行う,根拠なき侮蔑行為」と捉えた。
  3. 3文化(Culture)を「歴史の中で,人々が,行い,信じ,大切にし,そして享受するために学んだすべてのこと」と捉えた。
  4. 4バイカルチュラリズム(Biculturalism)を「二つの異なる文化圏で誕生したアメリカ社会が人々の生活を拘束していること」と捉えた。
  5. 5人種/民族の曖昧さ(Racial/Ethnic Ambiguity)を「多文化社会での暮らしや雑婚により,自身の人種・民族的なアイデンティティが曖昧さの中で失われること」と捉えた。
正答と解説を見る

正答: 3 文化(Culture)を「歴史の中で,人々が,行い,信じ,大切にし,そして享受するために学んだすべてのこと」と捉えた。

正答 3: スーは文化を、人々が歴史の中で行い、信じ、大切にし、享受するために学んできたすべてのものと広く捉えた。文化は人種や民族に限らず、価値観や行動様式の全体を含むという立場である。 1 × スーの文化的コンピテンスは、クライエントとクライエント・システムの最適な発達を最大限に促す行動をとり、そのための条件をつくり出す能力である。発達を促す対象はソーシャルワーカーではなくクライエントである。 2 × マイクロアグレッションは、特定の集団に属する人に向けて、日常の何気ない言動を通して見下しや否定のメッセージを伝えてしまうことを指す。行為者が無自覚なことも多く、不特定多数への突発的な侮蔑行為という意味ではない。 4 × バイカルチュラリズムは、二つの文化を身につけ、両方の文化の中で生活し機能できる状態を指す。アメリカ社会が人々の生活を拘束していることを指す言葉ではない。 5 × 人種・民族の曖昧さは、外見などから周囲がその人の人種・民族を一つに見分けにくいことを指す。アイデンティティが失われることを意味する言葉ではない。

問題文・選択肢・正答は社会福祉振興・試験センターが公表したものです。解説は「ニガテ帳」が独自に書いたもので、社会福祉振興・試験センターによるものではありません。誤りに気づいたらお知らせください。

出典: 社会福祉振興・試験センター 第28回精神保健福祉士国家試験 問題 / 過去問題利用にあたっての留意事項等(社会福祉振興・試験センター)
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