第28回精神保健福祉士国家試験 午前 問68
事例を読んで,次のうち,利用者の自立を支援する観点から,両親へのこの段階での応答として,適切なものを2つ選びなさい。
〔事 例〕
就労継続支援事業所のA生活支援員(社会福祉士)のところに,発達障害があるBさん(19歳)の両親が相談に訪れた。話によると,Bさんは他人に関心がなく,集団行動も苦手であったが,2か月前に通所サービスの利用を始めて,他の利用者さんの話を聞いたようで「一人暮らしをしたい。みんな毎日楽しいと言っている」と羨んでいる。人付き合いが苦手なBさんは,帰宅後は一人ゲームに没頭するなど生活がパターン化しており,「自分の身の回りのことを自分でできていないのだから難しい」と諭すと苛立ってかんしゃくを起こす。いずれは自立してほしいと思うが,通所を始めたばかりであり,どうすればよいか悩んでいるとのことであった。
- 1「一人暮らしは難しいという現実にBさんが直面できるようにしましょう」
- 2「Bさんができることや好きなこともお話していただけますか」
- 3「現実には,Bさんは将来,一人で生活することは難しいと思うのですが」
- 4「Bさんがかんしゃくを起こした時にはどのように対応されていますか」
- 5「Bさんの生い立ちについて聞かせてもらえますか」
正答と解説を見る
正答: 2 「Bさんができることや好きなこともお話していただけますか」・4 「Bさんがかんしゃくを起こした時にはどのように対応されていますか」
正答 2・4: 2はBさんの強みや好きなことに目を向け、自立に向けて生かせる力を両親と一緒に探る問いかけである。4はかんしゃくが起きる場面と家族の対応を具体的に聞き取り、今の家庭での関わりを把握する問いかけである。どちらも本人の「一人暮らしをしたい」という思いを否定せず、自立を支える手がかりを集める段階にふさわしい。
1 × 一人暮らしは難しいという結論を先に置き、本人に現実を突きつける方向の応答である。本人の意欲を摘み、両親の諭し方と同じ対立を強めてしまう。
3 × 支援員が将来の可能性を一方的に否定している。通所を始めたばかりの段階で本人の可能性を決めつけるのは、自立支援の観点に反する。
5 × 生い立ちを聞くこと自体は誤りではないが、両親が悩んでいるのは今の本人の思いと家庭での対応であり、この段階で優先して尋ねる内容ではない。
問題文・選択肢・正答は社会福祉振興・試験センターが公表したものです。解説は「ニガテ帳」が独自に書いたもので、社会福祉振興・試験センターによるものではありません。誤りに気づいたらお知らせください。
出典: 社会福祉振興・試験センター 第28回精神保健福祉士国家試験 問題 / 過去問題利用にあたっての留意事項等(社会福祉振興・試験センター)ソーシャルワークの基盤と専門職のほかの問題
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